歩数を稼ぐ生活は
中性脂肪を下げる
散歩する、階段を使う
その習慣、大事です
『週末に散歩している、階段も使うようにしている、でも中性脂肪は変わらない。この習慣には意味がないのかもしれない』とお感じの方はいませんか。
その散歩と階段の上り下り、意味あります。
『だって、中性脂肪って有酸素運動で下がるんでしょ?トレーニングウェアを着て走るみたいな』とお考えの方はいませんか。
普段着での散歩も立派な有酸素運動です。その理由をご紹介します。
歩数が多いほど中性脂肪は低い
日本人を対象とした調査(1)では、1日の平均歩行数が多い人ほど中性脂肪の値が低いことが示されています。レポートでは歩数とともに善玉コレステロール(HDL-C)が高いことも報告されていました。
日ごろから散歩する習慣は、あなたの良好な検査値に貢献しているはずです。
在宅勤務の日やデスクワークなど出歩く機会が少ない日でも、散歩して歩数を稼いでみてはいかがでしょうか。
階段の上り下りも立派な運動
階段を使うことは平地を歩くよりも筋肉とエネルギーを使う分、健康づくりに寄与するようです。
厚生労働省は、健康づくりのために18-64歳の人には「3メッツ以上の運動強度の身体活動を毎日60分行う」ことを推奨しています(2)。身体活動とは生活活動と運動を合わせたものです。
階段を下りる動作は3.5メッツ、上る動作は4.0メッツに相当するので健康づくりに貢献する立派な活動です(3)。
散歩の速さは「駅から徒歩〇〇分」の表示を目安に
散歩も健康づくりに貢献する大事な活動です。ただ歩く速さによって運動強度が変わります。歩く速さは個人差も大きいので、目安をご紹介しておきます。
不動産情報などにある『駅から徒歩〇分』の速さは実際に通るルートを1分80mの速さで移動した場合にかかる時間です。これは時速に直すと4.8km/時で運動強度に直すと約3.5メッツです。同じ距離を1.5倍の時間をかけて歩いた場合は2.8メッツに相当します。
ご自宅と駅との往復にかかる時間を不動産情報と比べながら調整してみてください。
1日平均7,500歩を目指しませんか
1日平均で7,500歩未満の方は、歩く時間を少し増やしてみませんか。
心筋梗塞などで入院した方が退院後の歩数を計測したところ、7,500歩以上のグループでは中性脂肪の値が下がり、腹囲が下がり、余分なコレステロールを排出してくれる善玉コレステロール(HDL-C)の値が高くなっていたそうです(4)。
無理はいけませんが歩くことは中性脂肪の値に良い影響をもたらすようです。