中性脂肪は血液以外にも存在します
肝臓に溜まれば、脂肪肝に
血液中の中性脂肪が多いと、脂肪肝になりやすい
中性脂肪とは、血液中に存在する脂質の一種です。主に食事から摂取した脂肪が体内にて代謝・再合成されていくことで中性脂肪となり、血液中に輸送されます。
この血液中の中性脂肪は、体にとっては無くてはならない貴重なエネルギーの供給源です。しかし、エネルギーとして使うには過剰な量を食事によって摂取し続けることや、運動不足などの生活習慣の変化によって血液中に中性脂肪が多い状態が続くと、様々な悪影響を及ぼすことが知られています。
その1つが、脂肪肝です。
脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪が溜まった状態です。中性脂肪が血液中に多い状態を高中性脂肪血症(高トリグリセライド血症)と呼び、中性脂肪が肝臓に多い状態を脂肪肝と呼びます。
すなわち、同じ中性脂肪でも、どこに溜まっているかで病名が異なってくるというわけです。
脂肪肝の初期にはほとんど症状はありませんが、放置するとやがて肝炎を起こし肝硬変に進行することもあります。
健康な人の肝臓にも少量の脂肪が存在していますが、血液中に過剰な中性脂肪が存在することで肝臓に脂肪が蓄積しやすくなります。肝臓の30%以上に脂肪の蓄積が増えると脂肪肝が発症します。
さらに血液中の中性脂肪が高い状態が長く続くと、脂肪肝が徐々に進行し、炎症や肝臓の病状が進行する可能性があります。
このように、アルコールではなく過剰な食事などにより脂肪肝となり、肝炎・肝硬変となる病気はNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)と呼ばれ、注目されています。
逆に! 脂肪肝があると血液中の中性脂肪が多くなりやすい
中性脂肪高値と脂肪肝の関係は、相互に影響し合うこともあります。
血液中の中性脂肪レベルは、脂肪肝のリスクを増加させる一方、既に脂肪肝を発症している場合には血液中の中性脂肪レベル増加を促進する可能性もあります。これは、肝臓が正常に脂肪を代謝する能力が低下しているためです。
このようなことから、血液中の中性脂肪、肝臓の中性脂肪、どちらの面で見ても予防に取り組むことは重要です。
健康的な生活習慣を維持し、中性脂肪の管理に努めることで、様々な健康被害のリスクを減らすことができます。
リスクを減らすには?
中性脂肪の管理も、脂肪肝の改善も、どちらも重要です。
中性脂肪の下げ方は、 当サイトの「中性脂肪を下げるには?」ページからご自身にあった下げ方を探してみては如何でしょうか。
すでに脂肪肝を発症している場合には、医師の指導の下で適切な治療や管理計画を受けることが重要です。
脂肪肝かどうかは定期的な健康チェックや医師のアドバイスを受けることで把握でき、適切な対策を講じることができます。
早めの対処があなたと周りの皆さんの未来を幸せにするかもしれません。
前向きに取り組むことが何より重要です!