血液検査「中性脂肪」
とは、血液中を流れる脂肪
血液検査の中性脂肪は
血液中の脂肪の「量」
血液検査の項目の1つ、中性脂肪は血液中に含まれる脂肪の量を表しています。
詳しくご説明すると小腸で吸収された後から肝臓に運ばれるまでの間の中性脂肪量と肝臓から血液中に出て各臓器に配られるまでの間の中性脂肪量とを合わせたものが数値で表わされています。
正常上限値は150mg/dL。血液1デシリットル(100mL)に中性脂肪が150mg含まれている状態です。
ちなみに低脂肪牛乳などで表示されている乳脂肪分1%は約1,030mg/dLに該当します※。
※血液検査の中性脂肪が1,000mg/dL程度でも、牛乳ほど白くなるわけではありません。牛乳が白いのは乳脂肪ではなく、カゼインというタンパク質の影響と考えられています。
さて、この中性脂肪はお腹まわりのぜい肉などの脂肪と同じもの。内臓脂肪や皮下脂肪に蓄えられる、まさに脂(あぶら)、脂質なのです。その脂肪が皆さんの血液中を流れています。
中性脂肪はエネルギーの塊
中性脂肪とは、三大栄養素(タンパク質、炭水化物、脂質)のうち脂質のカテゴリに含まれる、エネルギーの塊です。中性脂肪は3つの脂肪酸と1つのグリセロール(グリセリン)から成り、形は“めざし”と似ています。3尾の魚(脂肪酸)に串(グリセロール)を通したイメージ。その形のまま、お腹まわりのぜい肉として蓄えられるほか、血液中を流れています。
血液中を流れる中性脂肪の役割は、必要なエネルギーを臓器や筋肉へ届けて、また食べた脂肪をエネルギーとして溜め込む細胞(脂肪細胞)へ格納されます(1)。
中性脂肪は、運動中だけではなく座っている時も寝ている時も体中の細胞で必要とされていますし、エネルギーを貯蔵するのに適した形状になっています。